荻原健司氏の講演を聞く

 令和2年1月31日ホテルメトロポリタン高崎にて、スキーノルディック複合金メダリストの荻原健司氏の『本気は本物か』と題した講演を聞く事ができた。

 講演の題目は、長い選手生活の中で、良かったと思える結果は数えるほどしか無く、ほとんど苦しい事ばかりだった。そんな自分を奮いたたせる言葉として座右の銘にしているのだそうです。

 1992年旗を振りながらゴールしてからすでに28年経ったという話から、多くの方々から「金メダル期待してるよ!」などと声をかけてもらえるのは嬉しいけど、結構プレッシャーに感じる。このプレッシャーとの闘いが大事である、として4つのストレスマネジメントを紹介した。一つ目は『心のエネルギーを充満させる』として、毎日同じメニューをこなしていると飽きる、そんな時にあえて気分転換し、別メニューで続ける等。二つ目は『日記を読み返し過去の事例から学ぶ』として、調子が出なくなった時日記を読み返し好調だった工夫を思い出し、スランプ脱出をはかる。三つ目は『競技中のルーティンを確立させる』として、日常的に開始の1時間前には到着しようとか、持参する物の忘れが無いように等。四つ目は『本番のイメージを鮮明化する』として本番を想定、すなわちシュミレーションして臨む事が大切だ、と講演された。

 最後に、大学生の頃友人達が就職活動している中、自分はスキーしかなくこれでいいのかと悩んでた。オリンピックで金メダルを取った時沢山の手紙をいただき「勇気を貰った」など感謝され、自分の方が勇気付けられた。と締めくくった。